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第668話

中断していたゲーム機を手に取り、その足元に腰を下ろすと続きを楽しむ。 またタヌキに騙されて借金を背負ってしまった。 幼気な14歳なのに。 タヌキはやっぱりタヌキだ。 まめとつぶは給料ちゃんと貰ってんのかな どれ位ゲームをしていたのか和室で洗濯物を畳んでいた母親が洗濯物を持ってやって来た。 「あれ、遥登寝てるの?」 「うとうとしてたから寝れば?って声かけたら寝た」 「そう。 じゃあ、洗濯物こっちのテーブルの上に置いておくから伝えておいて」 「分かった。 …ありがとう」 「どういたしまして」 各自の靴下や肌着は畳まれ、ハンガーに引っ掛けて片付ける物は取り込んだハンガーのまま食卓に置くと、母は自分達や綾登の服を片付けに和室に戻って行った。 そろそろ洗濯物を畳んで貰うのは恥ずかしい。 自分で出来る事は自分でする。 親にばかり頼ってないで自分の物位自分で畳んだ方が良いだろう。 畳むと言っても、下着類にタオル、シャツ位だ。 自分の分だけなら大した手間でもない。 後でそう伝えに行こう。 そういえば、綾登も静かだな ゲームに夢中で静かになっていた事に漸く気が付いたと背後を振り返ると2人共眠っていた。 兄は、ブランケットのせいで寝息は聞こえないが腹がゆっくりと上下していて寝ているのだと分かる。 綾登もそうだ。 幼児体型らしくぽっこりしたお腹が気持ち良さそうに上下している。 2人して寝てるのか でも、ま、いっか 床に落ちている綾登のブランケットを腹にかけるとまたゲームに向き直った。 魚釣りまくろ ケーキが冷めるまで、優登は黙々とゲームを進めていった。

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