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第677話

だからと言って、この1ヶ月程外出は控えているし大学も春休みの延期中という事もあり、特別変化がある訳でもない。 本を読み、勉強しをし、優登と綾登と遊んで過ごす。 ただ、それだけだ。 あ、昼飯の担当が増えたか。 サンドイッチを食べながらお昼の番組を眺める。 綾登がいてくれて本当に良かったと思う。 笑い声や泣き声が聞こえ、教育テレビではお兄さんやお姉さん、不思議な生き物達が元気に歌って踊ってくれる。 楽しい音がする。 それに助けれているのは三条だけでなく、優登もだ。 ニュース番組では誰が悪い、あれが悪い、と好き勝手言っていて、感受性の豊かな兄弟じゃなくともしんどい。 母の心配をよそにいられるのは、小さな怪獣のお蔭。 「うーん!」 「うどん美味しい? 良かった。 おかわりもあるからね」 優登も、なんだかんだ兄を取り合いながらも兄らしく三男と過ごしている姿はとても頼もしい。 母親も父親も、不安な顔は見せない。 沢山の愛情に守られ、このまますくすく元気に育って欲しい。 守れる限り守るからな。 「兄ちゃん、もっと食えよ」 「食ってるよ。 そんな事言ってると優登の分も食っちまうぞ」 たまごサンドイッチに齧り付きながら笑うと1つだけなとツナマヨのサンドイッチが差し出された。 仕方がないなとハムチーズにレタスがぎっしり挟まった物を差し出す。 「交換な」 「っ! 兄ちゃん大好きっ」 「俺も優登好きだよ」

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