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第707話

田上や吉田からもメッセージが飛んできた。 嬉しくて口角が上がりっぱなしだ。 ふとんに潜り込んでも、なんだか寝るのが勿体ない気がして長岡の事を考える。 正宗さんにも祝って貰えて嬉しいな それに、一緒に酒呑もうって約束もしたし会えるのが楽しみだ 大きな愛情は、自分が今日の日を迎えるまで静かに寄り添ってくれていた。 守れていた。 やはり、本人に似て愛情も大きいらしい。 口に出さない事が美徳ではない。 相談しお互いでどうしたら良いのか考えるのだって恋人同士の特権だ。 だが、不安に思ってしまう三条を気遣って口にしなかったのだろう。 優しくて、過保護で、どこまでも自分を甘やかしてくれる大好きな人。 今日を区切りに、もう守って貰うだけの関係はおしまい。 守って守られる、平等な関係になれる様に強くなる。 そうなれる様にしっかりと前を向かなくては。 それにしても、秘密ってなんだろ 正宗さんがそんな事言うの珍しいよな あの穏やかな表情からして楽しい事だとは思うのだが、なにせ長岡は考えている事が分かりにくい。 真面目な顔をしてハメ撮りの写真を見ていた時は驚いた。 そりゃ、学校でも苛ついた顔を見た覚えはないが。 でも、いくらなんでもハメ撮りの写真を見る時位口元がいて緩んで欲しい…。 だって、すっごい恥ずかしいんだからせめて…って思うだろ。 折角ならって意味であって他意はないけど……。 丸くなり、うとうとと気持ちの良い微睡みの中、秘密が気になっていた。

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