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第727話
施錠を確認し、イヤホンをもう一度しっかり耳に嵌めた。
なんで前回は施錠する事を考え付かなかったんだろう。
翌日、部屋を出る際に気が付いた。
部屋を施錠する習慣がない─そもそも部屋に鍵をかけた事自体がほぼない─事が大きい理由だろう。
テレセクしたくて頭が回らなかったなんて事はない……筈だ。
声さえ我慢出来れば、この時間に次男が部屋を訪れる事もまずない。
長岡がベッドに腰をおろすと、三条も自室の同じ場所に座った。
それと、一応……ローターとゴムも用意した。
だって…使うって言われてから取り出したら萎えるかもだし……ローションなんてないし……。
『またやらしい顔して。
あー、押し倒して服ん中まさぐりてぇな』
頭が勝手にソレを想像してしまう。
こんな時ばかりは学習能力の高さが仇となる。
『それから、乳首噛んで』
乳首を噛まれると痛いのに気持ち良い。
犬歯がギリ…と突き立てられる傷みと快感。
「……ハァ…」
悪戯に臍を掻かれ、乳首を弄られながら時々その辺りにキスマークをつけられる。
恋人はそうやって愛撫をする。
独占欲に塗れ、痛いのと気持ち良いのがごちゃ混ぜになって息が上がる。
臍の下方が……いつも長岡が抉ってくれるイイトコロがジクジクする。
早く早くと焦られてもあの大きなモノだけはお預けだ。
なんて無慈悲。
『沢山キスもしてぇな。
遥登、上顎舐められるの好きだろ』
どんどんジクジクが拡がっていく。
どうしよ…
『想像しただけで、きもちーな』
気持ち良い。
目がとろんと蕩け、同時に頭も溶けていく。
色んな事を考えるのがめんどくさくなる。
長岡の事だけ考えていたい。
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