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第729話

「乳首、自分で弄っても良いぞ。 ゆっくり回りをなぞってから爪で掻くの気持ち良いだろ」 『は、い』 三条は恐るおそる服の中に手を入れ、乳首を弄りはじめた。 自分自身で焦らしているのか三条の顔がとろんとし頬が上気する。 感じている時の顔だ。 だけど、足りない時の顔。 こんなに素直に自分の言う事に従い、マゾの気があって可愛いだろ。 目の縁を赤くしこの目で見られると止まらなくなる。 それ程、この年下の恋人にぞっこんだ。 『…っ、』 「こーえ」 漏れた声を指摘すれば、恨めしそうに自分を見てくる可愛い恋人と目が合う。 それが良いんだ。 変に背伸びをせず等身大を見せてくれる。 それがどれ程嬉しいか知らないだろう。 学校でみていた大人びた印象は、自分を律している部分があるからだろう。 だから、自分の前では子供らしくなるのが嬉しい。 常識やルールなんて自分の前では関係ない。 生徒と教師ではない。 人と人。 遥登と俺。 ただ、それだけで良い。 もっと自分でいっぱいにしたいと思うのは我が儘だろうか。 我が儘だとしても三条は笑って受け入れてくれる筈だ。 どっちが子供か分かったもんじゃねぇな。 『正宗さん、も……俺の事、考えてください…』 驚いた。 考えていた事が分かるのだろうか。 ふと肩の力を抜く。 前髪が一房溢れたが短く切り揃えたのでそう邪魔になるものでもない。 『遥登の事しか考えらんねぇよ』 会えていたらキスしていた。 貪るように何度も何度も。 深さを変え、角度を変え、それでも足りず後頭部を押さえ付け息も出来ない様なそれをする。 恋人とのキスが好きだ。 三条も同じ事を考えていたのか、その口元に赤い色が見えた。 そんなに色気を振り撒かれたらどうにかなりそうだ。 酷くしたい。 深く愛したい。 貪る様に抱き締めあいたい。 今は出来ないそれに2人の性欲が加速する。 「ほら、乳首弄る手止まってる。 やらしい姿見せてくれ」 『ん…はい、』

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