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第735話

もうすぐイくというタイミングで手を離せと言われた。 震える声で“なんで”と問えば“楽しいから”と。 いつもは優しくて忘れていたがサディストだ。 『良い顔してる。 もっとよく見せてくれよ』 身体を縮め身体中を駆け回る快感を必死に抑えようとするが、あと少しのところで絶対を奪われた陰茎は早くイかせてと本人を急かす。 急かされたところで恋人の許しがなければ三条は続きをしないのだが。 そうだとしても、爆発寸前のソコは体液を垂らして催促している。 『遥登』 絶対の響きがある。 顔を隠したいのに、カメラを…長岡を見てしまう。 この声に、長岡に逆らえない。 『良い子だ』 長岡は、にっこりと綺麗な唇の両端を吊り上げ頬笑んだ。 それが下品ではないのは長岡の凄いところ。 『ちんこがどうなってるか教えてくれるか』 「……イき、たくて……………震えてます…」 『震えてるだけ?』 緊張して心臓が痛い。 ドッドッと騒いで五月蠅い。 長岡には聴こえる筈ない音が心配になる。 「先から…その、先から……」 『先から?』 「さ………さき、ばしり…がでて、ます」 絞り出した声は情けなく語尾に行くほど小さくなるが、聴き返される事はなかった。 一応は及第点を貰えたらしい。 『へぇ。 先走りが出てんのか』 恥ずかしい。 たったそれだけの事なのに若い雄は腹を叩き始めた。 ぺちっと腹を打ち、糸を繋げる。 それに、アナルが疼く。 きゅーっと締まり絶対のモノを求めている。 「正宗さん……続き…続き、したいです」

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