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第749話

脱いだ着衣を拾い身に付ける。 パンツもしっかりと穿く。 乱れていた服をさっと直し、セックスの色を隠した。 いくら季節は夏に向かっていると言っても、夜は少し肌寒さが残っている。 テレホンセックスをして体調を崩すなんて恥ずかしいし、こんな状況の中で医者にかかるのは避けたい。 ローターは後で洗わなくては。 避妊具も隠して捨てる必要がある。 とりあえず口に当てていたタオルでくるんで隠し、ベッドの端に置いた。 なんとなくタオルでくるむのに抵抗があったが……後で手洗いしよう。 『遥登、右側の髪跳ねてる』 「え…ほんとだ。 ありがとうございます」 トントンと自分のソコを指差して見せてくれる長岡。 画面の隅に写る自分を見ながらさっと直せた。 自慰をした後だからだろうか。 なんだかいつもと違って見える。 最中の色気が抜け出てない。 すごく、格好良い。 この人と付き合っているんだと思うとふわふわしてくる。 陶酔に似ていて違うそれ。 付き合って4年が過ぎても長岡にずっと恋をしている。 『俺も久し振りに抜いてすっきりした。 今日はぐっすり眠れそうだ』 「本当ですか? 正宗さん、疲れ溜まってませんか」 『大丈夫だよ。 授業もねぇし、それなりに余裕もある』 とは言え、休校中の課題製作や掃除だってしている筈だ。 教職員が消毒剤で机や窓、玄関を掃除していると噂で聞いた。 授業がなくとも、いつもより雑務が増えている。 心配だ。 心配に決まってる。 でも… 「信じますよ…」 『あぁ、嘘じゃねぇから安心しろ。 遥登に嘘は言わねぇよ』 信じる事も大切だ。 長岡は信じられる人。 『俺より遥登の方が心配だよ。 ちゃんと寝てんのか。 飯は大丈夫だろうけど、痩せてんだから睡眠だけはしっかりとってくれよ』 「先生みたいな事言いますね」 『先生ですから』

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