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第764話
「それにしても酔わねぇな。
顔色も変わんねぇし」
偏見だが日焼けしにくくすぐに肌が赤くなるタイプは酒を飲んでもそうだと思っていた。
だが、三条は差ほど変わっていない。
『梅酒ですし、割ってますし。
そういえば、正宗さんの酔ってる姿って見た事ないです。
強いんですか?』
「酔うまで飲まねぇからな。
普通だろ」
酔うまで飲まないのも本当だが、長岡は左ききだ。
いつも飲むのは手軽な発泡酒だが、ビール、日本酒、焼酎、ワイン、なんでも美味しく飲める。
画面の三条の目がキラキラと好奇心で輝いた。
『酔うとどうなるんですか』
優等生らしく知らない事を知りたいとばかりの顔。
ワクワクした顔で見られても酒の席で失敗した事はない。
だけど、自分の事を知りたいからだと自惚れても良さそうだ。
そういう顔をしている。
それと、本当に酔わないので酔うとどうなるかは難しい質問だ。
友人達と飲む時も酔わない。
そんな事より、三条と飲み比べをするのも楽しそうだ。
ベロベロに酔っ払ってとろっとろっのふにゃふにゃになった恋人を抱くのも大変興味がある。
勃起せずやわらかいまま射精なんてのも有り得そう。
お漏らしも大歓迎。
寧ろされたい。
だが、そこまで酔わす事に罪悪感があるのは若者の価値観だろうか。
無理矢理酒を飲ます一部の年配者の様にはなりたくない。
「そこまで飲んだ事ねぇからな。
勃ちは悪くなるだろ…あとは、なんだ」
『強いんですね』
「普通だって」
『俺の前じゃあんまり飲まないじゃないですか。
知りたかったんですよ』
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