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第797話

「ほら、二十歳ん時の写真」 『格好良い…』 成人式の時の写真をカメラに差し出せば、くりくりした目が興味深そうにカメラに近付いてきた。 タブレットの画質ではその綺麗さのほんの僅かしか分からないが、澄んでいて綺麗なのは数センチの所で沢山見てきたので覚えている。 とても美しい色をしている。 『正宗さんが20歳って、俺は小学生…。 やっぱり正宗さんには追い付けませんね』 改めて年の差を言われると痛い。 当時9歳の三条はランドセルを担ぎ可愛らしかったのだろう。 そんな子を6年後無理矢理犯して泣かせて脅して、手込めにした。 とんだ淫行教師だ。 改めて俺、糞だな… よく好きになって貰えたもんだ 長岡の気も知らず、三条は1枚の写真から色んな物を吸収している。 『スーツ姿も毎日見てましたけど、また印象が違ってこっちも似合ってます。 格好良いです』 10代の9歳差は大きいが20代も大きい。 だが、同じ20代になり一緒に出来る事が増えたのが嬉しい。 夜中に一緒に外を出歩いたり、酒を飲んだり。 三条が社会に出れば、それこそ本当に対当だ。 …と言うか、三条がさっきから格好良い以外の語彙力が下がってきている。 「もっと見てぇ?」 『良いんですか…?』 「かわいーくお強請りしてくれたら嬉しい」 またそう言う事を言う…と言ちてから少し考えて口を開いた。 どんなお強請りが聴けるのだろうか。 『正宗さん、大好きです。 見せてください』 頭の良い子から、子供の様なお強請りをされるのも悪くない。 寧ろ、すごく良い。 「はい、どうぞ」 『っ! こっちも格好良いです』 「すげぇ褒めてくれんのな」 『すごく格好良いです』

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