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第799話

『どんな写真が良い?』 「顔が良いです」 『直球だな』 「格好良いですし、好きですし。 それに、最近は夜に会うからどうしてもはっきり見えてる訳ではないですから」 人気のない夜ばかりにあっているのでお互い影がかかった顔ばかりだ。 この関係を差し引いても今は人の少ない時間に会う方が安心なので文句はないが、やっぱり明るい時間にも会いたい。 太陽の光を浴びてキラキラ輝く髪の毛の色や肌の色が恋しい。 月明かりの下の恋人も綺麗だが、太陽の下もうんと美しいんだ。 また、それを生で見たい。 長岡も承知しているのか頷いてくれた。 きっとそう思っているのは自分だけではない。 『おかずにするやつは? 普通ので抜けるか』 「…………出来ますけど、ちょっと…ちょっとだけ……その…え、ちなの…………欲しい、です」 言い終わってからの方がより一層恥ずかしい。 えっちなのが欲しいなんて、はしたない。 変態だ。 でも、もう言ってしまった。 言葉は2度と口に返ってくる事はない。 『遥登』 画面に写る長岡は服を捲って顎で押さえるとボトムスをずらして写真を1枚撮った。 更にフロントボタンを外し下着に指をかけ陰毛が見えるギリギリのものも。 『こんな感じ?』 写真より目の前の映像のいやらしさはより濃厚で臍の下辺りがジクッとした。 あからさまにわざとしていると解る顔で服を直す。 目が雄のものになっている。 いつも自分の顔の良さを理解していないと思っていたが、今はぜっったいに良さを理解して挑発していた。 『もっとやぁらしのの方が良いか?』 「え……あ、その…」 『ははっ、大学生の精力すげぇな』 でも、楽しそうに笑う顔が見れたから良いかなんて思ってしまう。

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