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第813話
そろそろ麦茶つくっとかねぇと
あと、氷もだ
シャワーを済ませ、そのまま洗濯物を終わらせて、漸くダラダラと本が読める。
明日は太陽が顔を出すの予報だったのだが、夕方のニュースでは雨が降ると言っていた。
一応は梅雨時。
週間天気予報は当てには出来ない。
前日の夜が確実だ。
ソファに沈む前に冷蔵庫に立ち寄り麦茶をマグに注ぐ。
更に氷を3個入れ、片付けられずにずっと伏せられたままの三条のマグに見てから漸くソファへと向かう。
行儀悪く飲みながら腰を下ろせば、長岡のスマホが着信を知らせていた。
差出人はつい先程分かれた恋人。
画面をスイスイとなぞりながら添付されているファイルを開く。
遥登…?
まさか、本当におかずくれんのか
なんて……
『……あ、の…………あの…………その、…俺で、ヌいて……ください…』
顔と言わず、耳も首も着衣から覗く素肌全てを真っ赤にしてチラチラとカメラに視線をくれながらなんとか言葉を紡いでたいた。
や、べぇ
クソ可愛…
そりゃいやらしい写真が送られてきたらなんて思わなくもなかった。
相手は真面目な子だ。
腹か良いとこ乳首だと思っていた。
というか、それで充分だった。
だが、実際に送られてきたのがこんな可愛らしい動画だとは。
相当悩んだのだろう。
風呂や洗濯を済ませた事もあり、分かれてから1時間半以上は経っている。
その時間をいっぱいかけて考えてくれた事が嬉しい。
しかもヌける。
恥ずかしそうな顔に興奮してしまう。
ありがとうと返事する長岡の顔は1人きりの部屋だとは思えないものだった。
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