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第814話
無人島開発がアップデートされ、今度は海で泳げるようになった。
弟と先に少し遊んだが楽しい。
めちゃくちゃ楽しい。
ワクワクした顔をそのままカメラに向ければ綺麗な人が笑っていた。
定時とはいかなかったらしいが早くに帰宅し入浴と食事を済ませ、比較的早くから通話を繋げている。
つまり、長くそうしていられるんだ。
「正宗さん、島アップデートしましたか?」
『あぁ、アップデートしろって出てたから通話する前にした。
今日はゲームするって約束してたろ』
「じゃあ、海行きませんかっ」
『お、遥登の水着姿見れんのか。
良いねぇ』
「合ってますけど、ゲームですからね…」
重複したレシピをポケットに詰め込み長岡の無人島へと飛んだ。
本物ではなくてもわくわくする。
ゲーム内でも長岡に会えるのが嬉しい。
空港には長岡の化身が待っている。
そんな事が、ただ嬉しい。
にやにやが止まらない。
「お待たせしました。
これが被ったレシピです。
持ってたら売ってください」
『助かる。
昼間出来ない分進みが遅くて、やっと地下室出来たところなんだよ』
「あ、そういえば、アップデートでタランチュラの出現率減らされたそうですよ。
モルフォ蝶もそうらしいです」
『は?
マジかよ…』
学校の誰も知らない顔で笑ったり楽しむ姿に胸が弾む。
1番好きな人の顔はどんなものでも大好きだ。
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