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第846話
こんな危険な場所での口淫にはしたなくも興奮し、先走りが避妊具の中に貯まっていく。
同じ男の手なのに、どうして長岡の手だとこんなに気持ち良いのだろう。
自分でするのとは全然気持ち良さが違う。
溶けそうだ。
思考が溶ける。
溶けて戻れなくなってしまう。
腹で呼吸をしている三条は、それでも頭のどこかで車外の気配に気を使っている。
バレたら長岡が教師を続けられなくなってしまう。
それだけは避けたい。
避けたいのに、頭の中が溶けそうだ。
「ぁ…っ」
長岡の口の中に納められた。
久し振りの口内はアツくて溶けそうだ。
だけど、0.02ミリの壁は大きい。
直接口淫を受けている時とは違う。
もどかしくて、歯痒い感じが伴っている。
「ひ…ッ」
それでも、イイトコロを刺激してくる舌の動きや玉を揉む手が気持ち良い。
気持ち良くて、気持ち良くて、陰茎は恥ずかしい位に勃起したまま。
さっきまではしっかりと冷房か効いていたのに今は殻だがアツい。
一層激しく車体を叩く雨。
喉奥まで深く銜えたかと思えば今度はねっとりと舌を這わされ、予想のつかない舌の動きにタオルを口に押し当て耐えるしかない。
それにしても、気持ち良い。
同じ処理の筈なのにこんなにも違うなんて、声を我慢するのがギリギリだ。
「ぅ……ん…、ハァ…ハ…」
大きな手に玉を転がす様に揉まれ背中を丸めて刺激に耐える。
いくらなんでもイってしまうには早すぎる。
それに、どうしても外が気になってしまう。
「……ハァ…ぁ…ん…」
長岡は一旦口を離すとケツが丸見えになるように膝まで着衣をずらした。
これで、本当に言い訳が出来なくなってしまった。
外で局部を丸出しにするなんて。
きつく目を瞑った三条は、長岡がまた避妊具へと手を伸ばした事に気付かなかった。
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