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第852話

「はぁー、気持ちかった」 漸く賢者タイムの抜けた身体は先程よりもすっきりしている。 自己処理だった筈のそれは、恋人のお陰もあってとてもすっきりと排出出来た。 『………さっきは、俺だけ…きもちくして貰って、すみませんでした…』 「俺が楽しくてしただけだから気にすんな。 すげぇ楽しかった。 やっぱ外の方がもえんのか?」 『ちがっ、います』 露出の気があったのは知っていたが、本当に外でもイけるなんて“気”では済まないのではないか。 それならそれで変態的で良い。 真面目な三条のギャップのある1面。 すごく良い。 大学の奴等は想像すら出来ねぇんだろな あんな可愛くてやらしー姿、想像もさせてやるつもりはねぇけど つか、遥登もケツ中途半端で終わってたの大丈夫なのか 「遥登は平気なのか? ケツではイけなかったろ」 『……平気でふ』 噛んだ。 『………大丈夫です』 「ははっ、やっぱ遥登と居ると元気でる。 最高だな」 飾らず、等身大でいられる事の重要さ。 一緒にいて落ち着く事。 ずっと笑っている事。 気軽に会えなくなって痛感した事が沢山ある。 それのどれもに三条が必要だった。 三条が隣にいてくれる事の大切さが身に沁みる。 穏やかに過ぎていた時間が今は残酷にも過ぎていく。 それに対して色々な感情こそあれど、今はとにかく三条と三条の大切な人達が元気でいてくれている事が素直に嬉しい。 そっちの方がずっと前向きだ。 そう、恋人に教わったんだ。 湿ったティッシュを捨てるついでにゴミを纏め、手を洗ってると伝えてから腰を上げる。 なんだか身体が軽い気がするのはヌいただけでないだろう。

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