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第876話

ローターを宛がうと心臓がドキドキと痛む。 少し力を入れればそこは先を簡単に銜えるアナル。 それを恋人に見られる恥ずかしさは例えようがない。 自分でも見た事のない器官を晒し、異物─大人の玩具─を挿入するんだ。 そもそも後孔は入口ではないのに。 「あ、」 『おーおー。 おっきく口開けて良い子だな』 それもこんな楽しそうに見られたら心臓がいくつあっても足りない。 それでも、欲しくて少しずつ玩具を押し込む指に力を加えていった。 潤滑剤がしっかりと纏わり付いていて滑らない様にするのが難しい。 『入ってくぞ』 縁が大きく口を開け最大直径を過ぎれば後は簡単。 ごっこんとばかりに体内へと消えていった。 ゼリーの力を借りたとは言え、にゅるっと体内に入り込んでくる異物の感覚はいまだに慣れない。 小さいのに力強く振動しイイトコロを刺激する。 こんな小さな異物に良い様にされていると思うと悔しい。 ……だけど、気持ち良い。 「……ぁ、はい、り…ました」 『お利口だな。 電源入れて好きな様に感じて良いから、えっちな姿見せてくれ』 電源を入れる前にタオルを噛んだ。 いきなりの刺激に声が漏れる自信しかないから。 向かいの弟の耳に届きでもきたら大変だ。 しっかりと噛んでから電源に指をかけた。

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