882 / 1502
第882話
足の指を丸めて声を漏らさないように努めるが、この身体は快楽に弱い。
恋人にそう躾られたのだからそれで良いのだが。
腰をカクカクと揺らせば、同時に陰茎から体液が腹に落ちる。
シーツに落ちたらにおいが残ってしまう。
それだけはまずい。
分かっているのに腰は止まらない。
『遥登も男だよな。
そんな腰振って』
頭がぐるぐるする。
何がぐるぐるしているかなんて分からない。
前立腺を弄りたいのに自分では満足に刺激出来なくてもどかしい。
やっぱり、長岡の長い指じゃないと満足出来ないんだ。
『なに想像してんだ』
「……ん…ぁ、あ、の…」
『んー?』
「つかっ、つかれ…て……のっ」
頭の中の長岡が下から腰を突き上げてくる。
意地悪げに笑って、腰をガツガツを使ってイイトコロを抉ってくれる。
なんて気持ち良いんだろう。
腰を掴む節だった男の手にドキドキする。
もっと、突いて欲しい。
抉って欲しい。
「まさっ、さ……に………ハア…、ハ、つかれ、てるの………」
『俺にナカ突かれてんの想像してんのか。
そうか』
ぼんやりした視界には嬉しそうに、だけど雄のギラギラした目の恋人がいた。
ともだちにシェアしよう!

