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第938話

ちゅぅっと先にキスをして、そのまま銜えていく様のなんとも官能な事と言ったらない。 20歳になり数える程の性交。 正しく言えば交わってはいなのいだが、性的な触れ合いはやっぱり気持ち良い。 性的快感だけではなく触れ合える安心感や心地よさ。 人肌のぬくもりは触れなければ分からない。 それを制限されより一層強く思う。 なんとかゴムを下の方まで下ろした三条は確認するかのように此方を見てきた。 そんな不安にならなくても大丈夫だ。 はじめてなのに上手だと微笑めば、安堵したのか顔の緊張が少しほどけた。 最後にしっかりと根本まで下ろし、口淫─もとい、お掃除がはじまった。 「……きもち、ですか」 「ん、すげぇきもちい。 ゴムのにおいは平気か」 「はい。 大丈夫です」 まだ辿々しくはあるが、それでも良いポイントを的確に突いてくる。 高い学習能力の無駄な使い方だ。 折角なら古典の知識でも教えた方がずっと役立つのにそれをしないのは長岡も焦れていたから。 そしてストレスだ。 三条のストレスを少しでも発散させたいから。 その為ならこの身体をいくらでも使って欲しい。 とうに見えなくなった旋毛が揺れる。 「ここ……良いですか…?」 「ん、きもちいよ」 「………あの、……ここ、は…?」 ふにふにと玉まで弄られ大サービス。 少しばかり下着がキツいが脱いで手をとめるのは今じゃない。 あたたかい手が懸命に動くのを堪能しなければ勿体ない。 「ちゃんと、……出来てますか…」 コンドームを被せていては、先を吸っても残滓が出たかどうかが分からない。 程よく搾られ残るものも僅かで不安なのだろう。 「出来てるよ。 上手だ。 それより、上顎は良いのか?」 「あ……、その…」 「擦って良いぞ。 ほら、あーん」 「………ぁ、」 目をキツく瞑りゆっくりとソレで上顎を擦った。 若いだけあって性欲盛ん。 欲の薄そうな三条も男だと痛感する瞬間の1つだ。 何度も擦り鼻にかかった声を漏らす。 「……ん…」 自分のモノも亀頭が擦れて気持ちが良いが、それより三条が気持ち良さそうで安堵する。 今日は奉仕ばかりで三条の気持ちが置いてきぼりになっていないか心配だ。 口から漏れる甘い吐息と感じている顔。 直接頭を撫でたいのを我慢して、ブランケットの上からにした。 ごりごりと上顎を擦り堪能し始めたので好きにさせる。 こんな顔見せられちゃガン勃ちだ。 「とけ、そ…」 「そんな気持ちいかよ」 言わなくたって顔を見ていれば分かるが、やっぱり口にされると嬉しい。

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