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第995話

目覚ましの音にぼんやりした頭を覚醒させる。 この歳になっての子育ては体力との勝負だ。 上2人の息子達が手伝ってれているとはいえ、頼ってばかりはいられない。 これは、自分達が決めた生き方だ。 兄達には兄達の生き方がある。 息子達にに自分達の生き方を強制はしたくない。 冷たい空気にふとんから離れがたいが、身体を起こした。 綾登がいない…… あれ、こっちも 両隣が居ない事に気が付きリビングへと向かうと、カーテンが開けられ換気用だろう窓が薄く開けられていて足元がひんやりした。 だが、そこに夫と末息子の姿はない。 いない… どこ行ったんだろう 視線を動かすと1枚の紙がダイニングテーブルに置いてあった。 『綾登と散歩にいってきます』 その下にはぐるぐると綾登が書いた絵。 いや、これは末息子なりの行ってきますのメッセージだろう。 どちらにせよ、2人だけで朝の出掛けたらしい。 朝の散歩…? いつ出て行ったんだろう そんな爆睡してたのかな 今日は簡単にパンと目玉焼きを焼きインスタントスープと思ったが末息子の好きな野菜スープもしっかり煮ようと決めた。

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