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第1027話
「はる、腕抜いてくれるか。
そう。
はい、万歳」
首から服を引き抜くのに協力するのって、すごくえっちだと思う。
だって、無言でセックスの合意をしているみたいだから。
考え過ぎだって事くらいは解っている。
でも、いやらしい。
癖のない乱れた髪は、頭を軽く揺すればすぐに戻る。
だけど、長岡の手がさっと直してくれた。
「ありがとうございます…」
「ま、これからまた乱れるんだけどな」
ナニを意味しているかなんて想像に容易い。
パンツ1枚の心許なさに照れる間もなく脱がされてしまったシャツは、簡単にベッドの外へと放られる。
あ、首輪…
長岡の足元にローションボトルと共に転がっている指輪に手を伸ばし、おずおずと飼い主に差し出す。
その瞬間の顔と言ったら。
「あ…の………首輪、して…ください」
「そんな好き?」
「正宗さんが、くれたのですから……」
「かぁわい」
首輪を装着された三条はどこか嬉しそうにしている。
可愛い発言に、可愛い表情をされれば、長岡じゃなくともムラッとするだろう。
「可愛くは、ないですけど…」
「なー、このローションも遥登の為に買ったんだぞ。
ほら、可愛く強請ってみてくれよ」
「え…と、……」
首輪はすんなりと言えたが、ローションは直接的過ぎて全身が赤くなっている。
しかも、そんな身体を隠すのは下着1枚のみ。
もうどっちが恥ずかしいのか自分でも分からない。
「……なんて、言ったら…嬉しいですか」
「遥登の素直な気持ちが聴きてぇ」
長岡の股間だって膨らんできている。
あまり焦らすのは酷だ。
同じ性別の三条にはよく分かる。
だから素直に思っている事を口にした。
落第点なら、また口にしたら良いだけだ。
「沢山…使って、ください」
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