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第1029話

「すっげぇな。 ガチガチじゃねぇか」 下着の中で既に勃起している陰茎は下着の色を一部濃くしていた。 その先走りが下着とを繋いで思わず恋人の腕を掴んだが、そんな事でやめてくれる様な人ではない。 寧ろ、より楽しそうにする人だ。 「こんな期待されちゃ、頑張らねぇと」 「…っ、」 スルスルと脚から引き抜かれお互い身体を隠す物はなくなった。 日の光の差し込む部屋で、白昼からセックスを貪る。 倒錯的だ。 いやらしい。 だから、こんなに期待してる。 「はる」 またキスだ。 唇を触れ合わせるだけの可愛いものを数度繰り返し、次第に唇を食まれるようになっていく。 ガリガリの身体の唯一と言って程、肉を感じられる場所。 そこを何度も触れ合わせる。 いまだ、どうして良いか分からずさ迷わせていた手を首に回すように誘導された。 素肌が触合い体温が混ざるのがたまらなく嬉しい。 大きな手が頬を撫で、そのまま耳を撫でゾクゾクと背中を震わせていると、それを待ってたかの様に唇を舐められた。 「……ぁ、」 薄く唇を開き舌が入ってくるのを身構えていると、ふと顔が離れていく。 「…?」 「キス待ってる顔、良いな。 俺が欲しいって顔してる」 「…っ!?」 絶対、変な顔してた筈なのに… 変態みたいだ… くすくすと笑われ体温が上がっていく。 「求められんの嬉しいから、そうしてろ」 擽ったくて気持ち良い快感に身体を粟立たせるしか出来ない。 甘酸っぱくてきゅんとして女の子が好んで読む漫画みたいだ。 勿論、もっとドロドロした感情だって抱くが、それでもそれを上回る幸福感は恋人からしかもらえない。

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