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第1040話

腰を揺らす三条をヤニヤニと見ながら、長岡は手を滑らせた。 不安になるほど細い腰から臀部を撫で結合部をなぞる。 健気に大きく口を開け、ぴっちりと長岡の陰茎を食むソコはローションでぬるぬるだ。 「あ…そこ…っ、」 「んー? ここ?」 「さわ、る……ん…ん…、」 「触って欲しい?」 違うと頭を振っても長岡の指は離れていかない。 それどころか、アナルの縁を撫で臀裂をなぞってむず痒い様な刺激を与えてくる。 ぴっちりと伸びた皮膚は更に敏感だというのに。 「ふ…ハァ……あ……きもち、…」 「えっちぃ事、好き?」 「正宗さんとなら…っ、」 「俺も」 嬉しそうな口から漏れる吐息が長岡の鼓膜を誘う。 艶やかで甘くて、ゾクゾクする。 それを抑える事なく表情に表す恋人に気付く余裕は、今の三条にはない。 腰を動かし気持ち良くなる事で頭は満杯。 恥骨がぶつかる程動いても決定的な快感が足りない。 長岡もまだ余裕がある。 「…ハァ……ん、ン……」 もどかしくなった三条は両手で長岡の頬を挟むと形の良い唇を塞いだ。 いつものように唇の端ではなく、ちゃんと中央に。 「……っ」 ちゅぅっと可愛らしいリップ音がするようなものだが、三条からのキスが嬉しくて長岡も目を閉じた。 そう長くは続かないと分かっていてもだ。 離れていく唇が恥ずかしそうに一度きゅっと結ばれ、そして強請る。 「……まさ、むねさんも、動いてください…」 「ほんと、かわい」

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