対面座位でのセックスは２人共好きだ。 お互いの胸をくっ付け、肌が触れ合うのがとても心地良い。 それに、三条は無意識だが胸を擦り付け乳首でも快感を得ようとするのが長岡のスイッチを入れていく。 「ひ…っ、ひ…ぅ……あっ、あ……ッ」 小刻みになる呼吸に気が付いた長岡は三条の手を首に回させ少しでも楽になるよう脚を組み替える。 今更止まらないのは、どちらもだ。 止まるつもりもない。 なら、少しでも気持ち良い様にしなければ勿体ない。 「あ…ﾊｧ……、はっ…ぁ、」 首に顔を埋めると、大好きなにおいが濃くなって後孔を締めてしまう。 だって、すごく良いにおいがする。 長岡のにおいと汗のにおいが混ざって雄みたいな目で見られて、悪夢が消えていく。 今は恋人だけが良い。 「…っ」 長岡にしがみ付いた事でがら空きになった肩口に痛みが走った。 僅かな肉に犬歯が突き刺さっている。 涙が滲む程の痛いの筈なのに、頭はそれを快感へと変換していた。 きっと、真っ赤な歯型が付いただろう。 恋人の独占欲。 マーキング。 何でも良い。 嬉しい。 嬉しい。 「も…と……」 そのまま押し倒され、背中には良いにおいのするベッド、真上にはサディスティックな恋人というご褒美状態になった。 長岡を跨いでいた脚をとられ腕にかけられる。 僅かな体位の変化でも当たる場所が変わって、あられもない声を漏らしてしまう。 破廉恥だ。 こんなの、頭がどうにかなってしまう。 「ひ……ぅ…ﾊｧ…ぁ…」 当たる場所が位置が変わり情けない声を喉の奥から出して髪を乱した。 自分がどんな状態なのか、想像するだけで先走りが止まらない。 恥ずかしいのがたまらなく興奮する。 「ブチ犯してやる」 玉が臀部を叩く音とベッドの軋み。 長岡のにおいに、精液の生臭いにおい。 色んな音やにおいが混ざり合いセックスをしているんだと強く意識させられる。 「ぐ、…ぅ、あ…あっ……ぁ、」