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第1044話

足の指をぎゅぅぅぅと丸めると同時に脹脛にも力が入ってしまい、上手く動かす事が出来なくなる。 揺すぶられ長岡を蹴ってしまった。 「は…っ、げ…ぁ、…アッ……」 細い身体は律動を受け止めきれず上へ上へと押しやられてしまう。 それが気に入らなかったのか、それとも雄の本能なのか、腰を一際強く捕まれ引き寄せられる。 まるで逃げた罰だとでも言いたげに思い切り奥を突かれ、空気が変な音をたててに身体から出ていった。 「か…っ、は……あっ、あ…ゲホ……」 それでも求めた。 結合部だけの繋りでは寂しくて腕に手を伸ばす。 本当に、溶けたら良いのに。 隙間がない程くっ付いていたいなんて、子供みたいだと笑われたって構わない。 縋る腕へと視線だけをやり、そしてまた自分を捉えた目が細められた。 そう。 自分だけではない。 だから、良いんだ。 「ほんとに…っ」 「あっ、…ぁ、き…もち…っ」 律動に合わせて揺れる棒切れみたいな脚が時々長岡の身体にぶつかるが、それでも激しさは衰えず寧ろ前立腺から精嚢、そしてS状結腸までを満遍なく刺激する様にいやらしく動く一方。 「ゔゔぅ゙…」 シーツに散らばる髪は、清潔さを持ちながらも淫らだ。 そんなの長岡だって興奮しない筈がない。 「イけ…っ、…」 「はっ、…アッ…ぁ、…あっ」 「ほら、やらしい顔して…イけ」 頭を振り乱しても快感は逃げてはくれない。 それどころか、長岡の動きが速くなるだけ。 悲しくないのに涙が溢れてきた。 「イ……、っ…イく……あっ、ま…さぁ、」 ヒクッと喉の奥が震えて、声まで揺れる。

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