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第1115話

「机を拭きまーす」 「まーちゅ」 言葉を真似してくる三男は、膝立ちして火燵の天板を拭く兄の腰に抱き付く。 舌足らずだが意味のある言葉を話し自分の気持ちを伝えられるようになった。 たった2年の成長はすごい。 「綾登と一緒に掃除してると楽しいな」 「なぁ」 スプレーを吹き掛け布巾で拭くだけだが弟のお陰で楽しい行為に変わっていく。 これからイヤイヤ期を向かえ自分の事を自分でしたり決めたりしたがるようになる。 次男の反抗期と共に家がすごい事になりそうだが、楽しそうだ。 大変なのは両親だろう。 後期もオンライン授業で自宅に居るので出来る限り手伝いはするが、兄弟だとどうしても甘やかしてしまう。 だって、可愛いもんな 「はーう」 「ん? どうした」 「みあん、たべよ」 「掃除が終わったらな。 あとソファーとカーペットをコロコロすんの」 「なーなは?」 「バナナも」 ついでにリモコンと綾登用の椅子も拭きあげカーペットの掃除。 コロコロに関しては綾登が楽しそうに追い掛けてくるので、おやつから気を逸らす事が出来れば此方も楽しく出来る。 「おし、電車ごっこするぞ。 綾登が先頭な」 「ん!」 本当はカーペットの掃除が終わったら末弟の玩具も片付けようと思ったが、先におやつでも良いか。 末弟と遊びながら掃除を終わらせていく。

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