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第1145話

「差は、あったらあったで楽しいだろ」 『そうだね。 沢山話を聞けるのも楽しいよね』 頷いてくれる知佳ちゃんと未知子ちゃん。 2人が加わると恋愛話に花が咲く。 吉田もその手の話が好きだが、男3人で恋愛話と言うのも。 『三条が年上と付き合うの想像出来るわ』 『年下も出来る』 『三条くん優しいもんね』 「俺だって吉田が年上と付き合うの想像出来るけど」 『あー、吉田くんは、そうだね……』 思わず未知子ちゃんが賛同してしまう。 甘えるのが上手い吉田は年上にも受けが良さそう。 しかも、好きな人には一途の良物件だ。 ちょっと拗らせてる気もするが。 『吉田くんって、年上にも優しくしそうだよね』 にこっと笑いながら知佳ちゃんがそう言うと、あ、とすぐに口を閉じた。 吉田は咄嗟に言葉を紡ぐ。 『俺はっ、好きな子には特別優しくしたい。 特別だって、ちゃんと…伝わって欲しいから』 『ひゅー』 「吉田はそういう奴だよな」 『良い奴よな』 気持ちがバレバレでも知佳ちゃんは吉田本人がそれを口にしない限り、友達として変わりなく接してくれている。 それを友人である自分達が壊すつもりはない。 吉田に対してはそれ以上の追求は止めだ。 だが、本当に吉田は良い奴だと思う。 一途で優しくて。 きちんと好きだという目で相手を見ている。 今の関係をどうするかは本人達次第だ。 無理矢理くっ付けたいとは誰も思っていない。 だけど、もし、吉田の気持ちが通じたら、心の底からおめでとうと祝福したい。

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