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第1190話

「あ……」 アナルに触れるアツいソレ。 だけど、肉の感触ではない。 スキンを付けての恋人同士の触れ合いだ。 「入れねぇから…」 三条がバックを好まないのは解っているが、対面だとキスしたくなる。 ギリギリをところを渡っている危機感はある。 だけど……。 理由なく素肌に触れる事が出来たのに。 恋人同士の触れ合いは今や理由がなければ出来ない。 いや、理由があってもすべきではないのだろう。 それが、無性に腹が立った。 我慢したって足並みが揃わなければ意味は半減する。 真面目に生きてる奴が損をする。 三条が疲れた様に笑った。 だから、ガス抜きだ。 この子が壊れない様に。 そして、俺がそうしたいから。 なにより大切な三条だから。 「脚締めてくれ」 「は、い…」 それだけで、ぬち…と粘着質な音がする。 でもこれは、セックスの真似事でしかない。 「ぅ…」 「遥登のも触るぞ」 「…あ、……ぁっ、」 膨張率の良いソレはすぐに手の中で大きくなっていった。 それを扱いていくと吐かれる息が甘くなっていく。 「んん……て、はやっ、…ぃ……」 「もっとゆっくりが、良いか」 上がる息が隠せないのは三条も長岡も同じだった。 挿入はしないと言っても久し振りに素肌を重ねる行為に興奮している。 真っ白な肌。 子供体温。 清潔なにおい。 サラサラ動く髪の隙間から見え隠れする真っ赤な耳。 その全部が“遥登”だ。 「……イくの、も……たいな、い…から」

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