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第1192話
ナカに仕込んだローションが粘着質な音を立てる。
それから、腰が臀部にぶつかる肉の音。
お互いの荒い息遣いも。
だけど、これは正確にはセックスではない。
真似事だ。
「あっ、…ぅ゙あ゙……っ…」
アナルに入れられた指が、腰の動きに合わせて奥を突いてくる。
けれど、足りない。
太さも固さもアツさも。
同じ長岡のモノなのに全部違う。
足りない…
欲しい……
欲し過ぎて頭馬鹿になる
シーツに顔を埋めアツい息を吐いてい身体を落ち着けようとするが、アナルがそれを拒む。
もっと欲しい。
足りない。
大きいので内側から満たして欲しい。
我が儘はいけないのに、困らせたい訳ではないのに、欲が膨らむ。
だって、長岡とのセックスはとても気持ちが良くてしあわせになれる。
凸と凸が無理矢理でも一緒になれる瞬間。
それが、目に見えない物に拒まれるなんて嫌だ。
「はる…、きもちいか」
「あ…ぅ、あ…あ……」
そろそろと後ろへと伸びていく手に長岡は気が付いた。
大きな手にぶつかるとソコが結合部だと判断し肉を割る。
恥ずかしい。
すごく恥ずかしい。
だけど、それよりも“長岡”が良かった。
「ま、っさ…ん、んッ、はっ、く……」
三条は、自らケツを割り拓き指を銜えているソコを晒したまま喘ぐ。
指をしゃぶっているのも、身体を真っ赤にしているのも丸見えの光景に長岡の陰茎がゴムの中でギチギチと更に脹れた。
痛いくらいにだ。
それを気遣う余裕なんて今の三条にはない。
「………あな、…っ、じ、くじくする……からっ…」
「…っ、」
「たすけ………はっ、…あ、っく…まさ………」
後で恋人が奥歯を噛み締めてるなんて思いもせずに、口を衝いたのはお強請りだった。
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