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第1201話
「く…ぅ……、」
喉から出るのは情けない声。
だけど、吐かなかっただけ満点だ。
とはいえ、バックからだとより深くまで入り込んできて満腹感がすごい。
大きく張り出したカリが弁にハマったみたいだ。
おかしな話だが、食事では満腹感はあまり感じないので、こんな感覚なのかなと頭のどこかでぼんやり思う。
そんな余裕ないのに、どこで考えているのだろう。
「ハァ…ハッ……、は……ハァ…」
ハッ、ハッ、と犬のような浅い息しか出来ず酸素が足りない。
吸おうとするのだが、その度に喉がヒクッと震えてすぐに次を吸ってしまう。
それを酸欠だと思ったのか、被っていた布が取り払われ籠っていた熱が散っていく。
「ゆっくり息しろ。
焦んな…そうだ」
「ハッ…ハ……ハァ…」
「上手だ」
言葉通りゆっくり吸い込み、ゆっくりと吐き出す。
1度深く息を吐くと自然と同じだけ吸えた。
それを何度も繰り返す。
腹の圧迫感に詰めそうになるがその度に長岡が声をかけてくれた。
そのお陰か呼吸がどんどん楽になる。
「いつもより奥、入ってんの分かるか」
「…ハァ…、は、い……」
「バックやべぇな」
「……ん、」
横目で見れば、とても艶やかで色っぽく肉食動物のような雰囲気がゾクリとする程よく似合う。
その視線に気が付いた長岡と目が合った。
恥ずかしいのになんだか逸らせなくて、媚びたような視線をやってしまう。
「動いて欲しそうな顔して。
やぁらしく強請ってくれよ」
「……あの、…ハァ…きもち、く……してください」
「任せとけ」
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