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第1209話
腹で混ざり合精液を指先で触れる三条がやけに扇情的に見える。
このままもう1度貪りたいのをグっと堪え賢者タイムに浸っていると、三条がその指をぺろりと舐めた。
「はる…っ」
「だめ、…ですか…?」
「駄目じゃねぇけど、駄目だ」
自分で言っていてどっちなのか分からない。
ただ、ムラムラしてちんこがイライラする。
頭は冷静なのに、身体が真逆に焚き付けられるようだ。
落ち着く為にもティッシュペーパーを取りに隣の部屋へと向かった。
「遥登、ティッシュ…」
のそりと半身を起こした三条は、ぺたんっと床にケツをつけた。
隣に転がる先程まで装着していた使用済みの避妊具も、腹を汚す精液も、清潔さを乱しなんとも淫靡だ。
「どうした…?」
「…そうじ……も、だめ、ですか」
そうだった。
恋人は20歳。
性欲盛んな年頃だ。
それも、我慢をしまくって性的にも餓えている状態の。
長い間“待て”が出来た良い子。
存分に甘やかしたいが、些か不安もある。
「……舐めてぇの?」
目を逸らしながら首肯く頭を見下ろし考える。
此方から触れる分には強姦したと言えるが、どうしたものか。
全身が赤くなり腕や腹の蕁麻疹の赤みはあまり目立たない。
だけど、肩口の引っ掻き傷は見下ろすこの位置からだとはっきり見える。
我慢をさせたからこうなった。
だが、我慢をさせないと辛い思いをするのは三条本人だ。
「…正宗さん、」
「あーん」
「え、」
新たな避妊具を銜えさせ、萎えたそれを宛がう。
「ん…んえ……」
「練習だよ。
ほら、根元までしっかり嵌めてくれ」
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