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第1211話

ペロッと精液を舐め、飲み込んだ。 青臭くて苦くて不味い。 その筈なのに、それが長岡のだというだけで美味しいと思ってしまう。 「えっろい舐め方。 目線、こっちにくれるか」 アダルトビデオでおじさんが言いそうな事を言う恋人をちらりと見上げれば、綺麗なお兄さんがいやらしく目を細めていた。 綺麗な中にも雄くささが混じっていてなんとも言えない色気がある。 指の背で前髪を梳かれた。 こんな時でも感染を気にしてくれているのが分かる。 だけど、いつもに近付けようとしてくれているのが嬉しい。 三条にしたら大胆に舌を動かしていく。 舌を這わせ舐めたり、軽く食んだり口の中でもぐもぐとすると長岡の顔がより艶やかになるので目が離せない。 「…ん、……」 「たまんねぇ…」 たまらないのはこっちの方だ。 語尾の掠れも空気の量も、色気もたまらない。 その色気はどこから溢れてくるんだ。 沸きだすとしたらどこから。 それすら身体に纏いたい。 それに、口にしているコレさえ格好良い。 「今度、味付きのゴム買っとくから使おうな」 味、付きの…… また、舐めさせてくれるんだ もじもじも腰が揺れてしまうのを止められない。 扱きたい。 また射精したい。 だけど、長岡に触れていたい。 折角ゴム越しとはいえ触れられて嬉しい。 「踏んで欲しかったら、そう言えよ」 「ほんと、ですか…?」 長岡の笑みが深くなる。 深くて濃い。

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