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第1217話
手洗いうがいを済ませ自室へと戻ってきた三条は通話を繋げながら、リュックの中から今し方借りてきた文庫本を取り出す。
リュックの中で折れたりしていないか確認しながら机の上へと積んでいく。
沢山借りちゃったな
でも、どれも面白そう
実家から段ボールごと持ってきたと言われてワクワクしながら箱の中を覗くと、ぎっしりと文庫本が詰まっていた。
本当なら風の触れる本棚に並べたいのだが限度があるので片付けている。
なので、読んでくれると有り難いとまで言われてしまった。
どれも面白そうな本でつい多く借りたが、それ故にすぐに読みきってもしまいそうだ。
それに、次はただいまって言えるんだ
恋人がかけてくれたおまじないは効果抜群で、モヤモヤより次に会う時のワクワクと照れが心を占めていく。
1人はにかむ三条。
『お、思い出し笑い。
やぁらし』
「違いますよ…」
『ふうん?
残念。
さっきの思い出してくれてんのかと思った』
さっきのセックスも……すごく良かった。
慣れると結腸への刺激は、頭がビリビリして激しくてすっきりする。
そりゃもう、例えようがない程。
それに、背中にキスマークが付いているのを洗面台で確認した。
それがとにかく嬉しい。
「それは、お、…おかず、にします」
『ははっ。
俺も、おかずにしよ。
する時は教えてくれ』
「……はい」
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