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第1244話

『これを、乳首に付けんの。 いきなりこんな刺激じゃ辛いだろ。 だから、その刺激に耐えられる様にそっちのクリップやったんだよ。 少しずつ慣れてくれれば良いなってな』 「そ、れ……つけるんですか」 『遥登が嫌ならしねぇよ』 長岡はいつも逃げ道を作ってくれる。 だけど、三条がそっちの道を使う事はない。 頭を緩く振り否定した。 『そうだな。 じゃあ、慣れたらデートん時、クリップ付けてみるか。 締め付けられた乳首が服に擦れて案外癖になったりしてな』 意地の悪そうな響きを含んでいるのに、とても楽しそうだ。 普段とても優しくてサディストだと忘れそうになるが、長岡は加虐性も持っている。 Sっ気なんてものではなく、比較的本格的なものをだ。 その甘さを思い出し、ごくんっと喉が鳴った。 『想像だけでも良さそうだな。 ほんとにしたら、どうなんだろうな』 理性がそんなの駄目だと言うのに、本能が甘美さを求める。 外を歩いたら、長岡に意地の悪い事を言われながらデートをするのを想像したら、たまらない気持ちになる。 これが被虐心をもつ性。 『抜きあうんだろ? 今からそんな興奮してたら持たねぇぞ』 唇をきゅっと引き締めて頷いた。 そうだ。 忘れそうになっていたが、今日は抜きあうつもりでいたんだ。 長岡が扱くのをみながら、自分のを擦る。 まだ恋人は着衣すら乱していないのを思い出し、恥ずかしいがカメラをまっすぐに見た。

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