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第1245話
『勃ってる?』
「……は、い」
『乳首、痛くねぇの?』
「…………きゅってして、変な感じですけど…痛くはないです」
へぇ?と顔を傾け眉間に前髪が零れた。
ただそれだけの事なのに口からはアツい息が漏れ、膝頭を擦り合わせてしまう。
どれだけ発情しているのか丸分かりで恥ずかしい。
だけど、見て欲しい。
知って欲しい。
水分量を多くした目に恋人の笑顔が映る。
「……見て、ください」
『ほんとだ。
勃ってるな』
スウェットパンツをずらし下着を見せ付けた。
その中央は布を押し上げている。
はしたなく脚を割り拓き、見てなんて、なんてスイッチが入っていなければ口に出来ない。
それでも羞恥心はあるのだろう。
三条の顔は、首まで真っ赤だ。
『可愛いお強請り出来たな。
俺も下っ腹が痛てぇよ。
じゃあ、まずはパンツの上から擦って焦れようか』
「は、い」
大きく脚を拓いたままソコへと手を滑らせる。
擦るだけ、それだけしか許可されていない。
本来なら生殺しだ。
三条もそう思うはずだ。
だが、今は長岡に見られているという事実が三条の身体を震わせる。
「……ハァ…ァ……ハァ……」
『俺に触られてると思ってみ』
正宗さんに…触られてる……
長岡の大きな手を思い出す。
それから息遣い。
Sっ気のある恋人なら本当に擦るだけしかしないはずだ。
泣いて強請るまでそうしている事だってあった。
その時、唇から零れた吐息の温度が上がった。
「……きもち…、い……です…」
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