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第1255話

カメラの前へと歩く身体は、ドキドキと早鐘を打つそのリズムに合わせるようにフワフワと足元を軽くする。 緊張して足取りがぎこちなくなるあの感覚にとてもよく似ていて自分がいかに倒錯した事をしようとしているのか思い知らされるようだ。 だが、今更止められない。 スイッチの入った身体はとめられない。 「お待たせ、しました」 『タオルも持ってきたのか。 じゃあ、それ噛んで乳首のクリップ引っ張ってみるか』 そんなの… そんなの、気持ち良い…… 頭が溶けるようだ。 「は、い」 『いー子だ。 しっかり噛めよ。 少しネジ緩めても良いから声だけ気を付けろ』 痛いはずだ。 だけど、それを望んでいる自分がいる。 痛いのを望むなんおかしい。 怪我をするのだって嫌なのに、なのに。 『もう少し緩めな。 大丈夫そうか?』 ネジを緩める際もなるべく乳首へは触れないようにした。 時間が経ち赤くなった乳首はいつも以上に敏感だろう。 そこへ更に刺激を与える。 緊張、する…… カメラへ視線を上げ、もう一度乳首を見下ろした。 『大丈夫か』 1つ頷いてからタオルを噛んだ。 胸と胸とを繋ぐチェーンに指をかけ軽く引っ張り確認してから、噛んだタオルの隙間から息を吐く。 自分のタイミングで良いんだ。 ネジも緩めてある。 長岡も見ていてくれる。 大丈夫だ。 ぐっとチェーンを身体からひっぺがした。 「…っ!!!!」 ビリビリ ジンジン 「…っ」 凄まじい衝撃が全身を駆け巡った。 噛まれるのとはまた違った刺激に背中を丸めて耐える。 だけど、陰茎は先から体液を垂らし軽くイっているようにも思えるし、正直後からやってくる刺激は嫌いではない。 癖になる、のかも知れない。 ち、くび、ついてる… 血流が戻り痛くて痺れるような刺激に眉を寄せる三条を見る長岡の目がどんなにギラギラしているのか、三条は知らない。

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