1283 / 1502

第1283話

下着を上げても、太股に書かれた文字は露出しており丸見えだ。 長岡はソコを角度を変えつつ数枚カメラに納めた。 こんな淫らな姿を三条が素直に撮らせてくれるなんて中々ない機会だ。 「あ、の……」 「ん?」 「こ…こ…も……」 パーカーの裾を捲り上げ臍を見せながらおずおずと申し出る。 体毛が薄く産毛程度の毛しか生えていない下腹部。 「腹も書いて欲しい?」 揺れる頭に長岡の笑みが深まる。 だが、それはマスクに隠され三条からは見えない。 「なんて書いて欲しい?」 「……なんでも…」 「変態とか、淫乱とか。 あ、正の字?」 笑みをのせた声にぶるっと身が震えた。 どれも変態みたいだ。 服を着ていたって、それを身に書かれた事実は消えない。 知っているのは2人だけ。 すごく興奮する。 「でも、こっちの方が好きか」 下腹部に触れるペン先は擽ったくて、身を捩ってしまう。 だが、その間にスラスラと書いた長岡はカチっとペンの蓋を閉めていた。 “俺専用” “予約済み” 「住所と電話番号も好きそうだけど、遥登は良い子だからな。 んなのなくても俺ん所に帰って来られるだろ」 本当に犬みたいだ。 長岡の犬になったみたいで頭がフワフワする。 「正宗さん、専用」 「そ。 俺だけ。 同じような言葉で悪いな」 その文字の上を、すり…と指でなぞった。 「こっちは…」 「あぁ。 だって、予約したし」 そう言って指輪を嵌めた手を掲げられた。 すっかり指に馴染んだそれは2人の間で今日も綺麗に家族だと主張している。 「だろ?」 「はい」

ともだちにシェアしよう!