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第1289話
空気はとても冷たく寒い筈なのに、身体の奥がアツい。
アツくてジワジワと熱が表面に伝わってくる。
そんな筈はないが、アツいんだ。
数歩歩いた所でいきなり腸内のローターが動きを変えた。
「…っ!」
振動がすべてランダムになった。
ブッブッと短く動いたかと思えば、微弱な振動でもどかしくなり、ヴーッヴーッと着信のバイブのような強いものに替わる。
それすら、次の期間では全く別のものへと替わる。
動きの波も振動もすべてが不規則でずっと身構えていないと声が漏れそうだ。
乳首よりアナルの方がやばい。
「ぁ……」
『声、漏れてる』
それでも足を進めていると、楽しそうな長岡の顔がはっきり見える距離になった。
寒風で乱れた髪も様になり息が上がる。
いっそマスクを外してしまいたい。
『遥登、そこで少しだけ服捲れるか』
腹の落書きを見せた。
今、ここを見られたら言い訳なんて出来ない。
なのに、陰茎はガチガチに勃起している。
自分は長岡のものだとそう主張するそこを見て欲しい。
捲り上げた服をぎゅっと握る。
捲ったところから冷たい風が保温力のある肌着の隙間から入り込んで寒いが、それでも見て欲しかった。
『あー、良いねぇ。
えっろい落書きが見える』
「……うれ、し…です」
『嬉しいか。
俺も嬉しいよ。
な、写真撮らせてくれるか』
頷くので精一杯だ。
それでも、きちんと意思を伝える。
通話したまま何枚か写真を撮られ、ゾクゾクが止まらない。
本当にクセになりそうだ。
なったら、どうしよう。
頭の中がとろりと蕩ける。
早く、正宗さんのところ行きたい
正宗さんのところ…
漸く公園の敷地内へと足を踏み入れる事が出来、雪掻きで出来た山を避けながらどんどん距離が縮めていく。
「正宗さ……っ」
あと数歩は駆け、広い胸に抱き付いた。
「よく出来ました。
満点です」
「緊張、しました…」
「ほんとかわいーな」
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