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第1296話

バックルに触れると肩を跳ねさせ息を飲む音が聴こえた。 まずはカチャカチャと金属音。 次にヂーッとファスナーの下がる音。 そして、布音。 その1つひとつに三条は反応をする。 「…っ、……」 僅かに残る身長差のお陰で覗ける項も扇情的だ。 男を誘う色気。 艶やかな表情。 すべて無意識にしてしまう末恐ろしい恋人。 付き合う前から5年程成長を見ているが、いまだ目を見張る事がある。 成長期というのは本当に羨ましい。 「寒いか」 「だいじょぶ、です…」 今日はえっちぃ遊びをする為か1.5倍あたたかなタイツは穿いていない。 あれはあれでそそるのだが、以前見られたのが恥ずかしかったらしい。 まぁ、そんな三条も愛おしいのだが。 下着の上からソレをなぞると、戸当たりが小さく軋んだ。 三条の重さなら全体重を預けなければ壊れる心配はないだろう。 脚に力が入らなくなるまではこのままで大丈夫そうだ。 そちらを一瞥し、すぐに恋人へと向き合った。 「…まさ…、むねさん……」 「欲しい?」 「ほし…っ、ください……」 体内から覗くコードを引っ張ったり遊びだした長岡に媚び、腰を揺する。 カクカク動く様はまるでセックスの時のよう。 早く終わらせなければと思う反面もう少し楽しみたい。 「んー、欲しいなぁ」 「欲し……い、あっ、」 ローターを手繰りよせる事が奥が離したくないとばかり吸い付き強く引かなけれ動かない。 「でも、ケツはローター離したくねぇってよ」 ほくそ笑みながら、そっとポケットへと手を伸ばした。

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