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第1345話
乳首を弄りながら反対の手で枕元に置いてある服を手繰り寄せた。
長岡と交換したそれは、まだ恋人のにおいがする。
ラグジュアリーな洗濯洗剤のにおいの混ざるそのにおいは恋人のものだ。
自分のにおいしかしない自室でただ1つのこいの私物。
くんくんとにおいを嗅ぎながらオナニーを続けた。
「ぅ………ん…、ん…っ、」
手を止められない。
長岡の良いにおい興奮してしまう。
「…ぁっ……、まさ……」
『気持ちよさそ』
「…ま……さ、…」
大好きな人が画面の向こうで笑っている。
無意識に、三条もふにゃりとした笑みを返した。
艶やかでどこか蠱惑的。
長岡はその笑みにゾクリとしたものを感じた。
それこそ、長岡が常々口にする末恐ろしいというものなのだろう。
「き、もち……」
長岡の服を手にしてからの方がもっと気持ちが良い。
今はこれで我慢するしかないと解っている。
頭もそうなのか、身体が異常に反応してしまう。
下着の中で大きくなるソコも、いつもより反応が早い。
「こ、こ……ここ、も」
ローターを手にした三条はそれを下半身へと近付けていき、1部が濡れた下着の上から宛がった。
性急だ止められるかと思ったが、長岡はなにも言わず見るだけ。
そうだ。
視姦。
視姦に近い。
殆んど指示をしてくれず、ニヤニヤと眺めるばかり。
長岡の低くて甘い声に責められたい。
意地の悪い事を言われたい。
恥ずかしい事を言われたい。
欲しいから与えられない。
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