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第1354話
「ハァ……ハ、ァ…、は……」
自身の息遣いがやけに大きく聴こえる。
まるで犬みたいだ。
荒くて、本能的で、動物みたい。
『あーあー、先走り垂れてんぞ。
ふとん汚すなよ』
笑みを含んだ声に、カッと全身がアツくなる。
三条自身それを自覚していた。
それに、その為にタオルだって敷いてある。
なのに、いや…だからこその指摘だ。
自分がより羞恥心を感じるように。
「……は…い…、」
震える声は期待していて、長岡を喜ばす。
つい竿まで撫でてしまおうかとも思ったが、許可を得なければ。
目の前の恋人は、同時に飼い主なのだから。
「さ、さお…っ、も……ぁ、…ハァ、いじりたっ」
『竿も?』
何度も頷いた。
媚びた声が漏れそうだからだ。
淫らな声が部屋から漏れたらと残り僅かな理性がブレーキをかけてくれている。
『俺の手はどう動く?』
「ハァ……ぁ、………ん…っ」
『想像だけで気持ち良くなってねぇで、教えてくれよ。
どう動くんだ』
竿をゆっくりと上っていく。
ゾワゾワが拡がって、内腿が痙攣する。
足の指が勝手に動いてしまう。
「………、…ぁ」
駄目だ。
これ以上は駄目。
長岡なら焦らす。
焦らすはずだ。
なのに、鈴口まで到着したローターに先走りを纏わせる。
きも、ち……っ、
きもちい……
あたま馬鹿になる…
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