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第1365話
のそりと起き上がる様は色っぽく、その色気を普段はどこに隠しているのかと思う程だ。
スイッチが入っていなくても時々目を見張る時がある。
会えない距離がもどかしい。
守る為、そんな言葉で我慢を強いてなんになる。
現に三条はそれで身体を傷付け蝕まれたではないか。
頭の中でそんな声が聞こえる時がある。
だけど、失ってからでは遅い。
なくしてしまってからでは意味がない。
後悔するくらいなら我慢の方がマシだ。
「遥登、見えるか。
遥登のえっろいオナニーでもうこんなになった。
血管やべぇだろ」
『ほ、し……』
「欲しい?」
わざとらしく扱くと三条はこくりと頷く。
「これで、ケツぐっちゃぐちゃにされてぇ?」
『され、たい……』
俺も、遥登のケツんナカ入ってぐっちゃぐちゃに犯してぇ。
そう言った。
セックスというにはあまりにお粗末な行為しか出来なくても、それでもだ。
職業も性別も、恋人の前では関係ない。
忘れられる。
お互いにだ。
お互いがそれに助けられているのを、お互いは知りもしない。
再度勃ち上がった三条のモノがカメラに映り、次の言葉を紡いた。
ドライの次はウエットだ。
オスイキもみせろ、と。
顔を真っ赤にした恋人の可愛いこと。
だって、恥ずかしがって自分の言う事に素直に従い、行為をする。
それも、どんな淫らな事でも。
そして、それを見られるのは自分だけ。
やっぱりどうしようもない癖だとは思う。
最低なのも自覚している。
けど、目の前でこんな嬉しそうな顔をされたら誰だって甘やかすだろ。
これは愛情表現でもあるんだから。
恥ずかしいから恋人以外とは出来ない。
そうだろ。
遥登。
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