1373 / 1502

第1373話

三条はのそのそと後始末をはじめた。 乱れた髪が邪魔で、だけど汚れた手で触れるのも嫌だったので顔を軽く降る。 そうしながら、伸ばした手でティッシュの箱を手繰りよせた。 ローションで汚れた肌を敷いていたタオルやティッシュで拭き、使った玩具も拭いていく。 ゆっくりしたいのは山々だが、精液が乾いてカピカピになってしまってからだとめんどくさい。 それなら、気怠い身体を動かす方が良い。 長岡の部屋のようにお尻拭き…もとい、ウエットティッシュを用意した方が良さそうだ。 部屋にあるのは机を拭くためのアルコールタイプ。 買っておけば良かったと思いながら、ティッシュをゴミ箱へと放り込んだ。 1枚じゃ足りないとかやばいだろ…… どんだけ出したんだよ… 『なんか良いよな』 「え…、なにがですか…?」 『後処理してんの。 また違ったえろさがある』 「…っ!!」 なにを言うかと思えば。 顔を真っ赤にした三条は言葉を上手く吐き出せず、口をパクパクさせるばかり。 なんだか急に自分の今の格好が恥ずかしくなってきた。 長岡から借りたシャツに下は丸出し。 情けない格好には間違いない。 下を隠そうとしたが、それが恋人の私物だと思うと手が止まる。 だけど、その恋人本人がそれを見逃さなかった。 『はーる、その服で精液拭えよ』 「流石にそれは出来ません……」 『遥登。 俺はお願いしてんじゃねぇの、分かるよな』 綺麗な顔からは想像も出来ない程の変態性。 三条は散々渋ったが、最後には飼い主の口調になりそれに従った。 カピカピになると洗濯が大変なのに。

ともだちにシェアしよう!