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第1407話

しっかりと手を合わせた三条は、満足そうな顔をした。 「ごちそうさまでした」 「美味かったか」 「はいっ。 とっても美味しかったです!」 「美味そうに食ってくれて、俺も嬉しいよ」 マスクをせず笑った顔を惜し気もなく見られる。 夜のデートも良いが、部屋でのデートも最高だ。 どちらも選びがたいものがある。 皿を下げようと腰を上げると隣から伸びてきた手がそれを阻止した。 「作って貰ったので、後片付けは俺にさせてください。 まだコーヒー残ってますし飲みますか」 「2人でした方が早いだろ」 「作って貰ったんですから、させてください」 「頑固だよな…」 丼と箸を流し台へと持って後ろを、ほぼ空になったマグを持って追う。 「アイスあったはずだから、コーヒーにのせるか?」 「っ!!」 「食後には丁度良いだろ」 「最高ですねっ」 「だろ。 このままコーヒー足して大丈夫か。 嫌なら洗うぞ」 「いえ。 足してください」 うーいと軽い返事を返し、すっかり飲み頃の温度になったコーヒーをマグに継ぎ足した。 更にそこへ氷を数個─部屋はあたたかいが換気と称して薄く扉を開けているのであまり冷たすぎてもいけない─とバニラアイスをスプーンで大きく掬う。 それをポコッと氷の上へとのせれば、洗い物中の三条は嬉しそうに尻尾を振った。

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