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第1430話

うがいだけでなく、歯磨きもしろと恋人から言われ素直に従う。 これで機嫌が直るなら安いものだ。 「蕁麻疹良くなったろ。 頑張ったご褒美」 行儀悪く口に歯ブラシを銜えたまま廊下を覗くと、出入り口のすぐ隣に膝を抱えて座っている。 寒いだろうとブランケットを被せたがケツから冷えそうだ。 早く済ませなければ。 「そんなの、……」 「ご褒美っつったらご褒美なんだよ。 俺が俺のルールだ」 随分と物騒なルールだが、それで三条が少しでも楽になるのならそれが良い。 大切な子を守りたいを思うのは当然だ。 それも三条ならなお尚の事。 「だからって……その、…………顔にかけてしまって」 「あー、最高だった。 つぅか、あの乱れ方えろかったなぁ。 ちゃんと抜いてんのか?」 「…………してます……けど、正宗さんがすごくやらしい事を教えてくれるから…普通のじゃ、なんか……その……」 あ゛ー…、そうか 激しい刺激を覚えた身体に自己処理は甘過ぎるかと何故か納得してしまう。 首輪だの結腸だの、露出プレイだの散々してきた自覚はある。 自覚だけ。 やめるつもりはない。 だが、同じ性として自己処理で事足らないもどかしさは理解出来る。 でも、やっぱり、やめてやれない。 利口な理性は持ち合わせていない。 「マジか。 じゃあ、責任とらねぇとな」 「責任って……そこまで重大な事ではありませんよ」 「遠慮すんなよ」 頭にぽんっと手を起き、目線を上げさせる。 「責任とってるんだったな」 「え、……あ」 薬指に光る指輪がその証拠だ。 先程とは異なる照れ方をする恋人に満足そうな笑みを返す。 「だろ?」 「はい」

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