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第1442話
シャワーを浴び、さっぱりした身体で部屋へと戻ってきた長岡は帰り道に購入したコンビニ袋の中から麦茶のペットボトルを取り出し、そのまま煽る。
ゴッゴッと音がしそうなほどの飲みっぷり。
つか、遥登も妬くんだな
妬いて貰えんのか
嬉しいもんだな
ほくそ笑む後ろ姿だけをカメラは写す。
『正宗さん』
「ん?」
『なんで背中を向けてるんですか……』
「顔がにやけてそうだから」
本当だ。
緩む口端が押さえきれない。
にやけている自覚しかない。
『格好良いから大丈夫です』
「ほんとかよ」
いつもなら、すぐににおいが消えてしまうからと中々着ない交換した服を身に纏っているし寂しいのだろうか。
いや、寂しいだろう。
沢山我慢をさせている自覚はある。
少しずつ部屋にいる時間をつくってもだ。
そんなの、小さな事に過ぎない。
だが、小さな事でも積もれば大きくなる。
また三条の身体に反応が出たら。
「ベッド行くから、遥登も横になるか?」
『はい』
「一緒に寝ような」
ふへっと頬を緩め、いそいそとベッドに横になる三条をそのまま眺めながら考える。
してやれる事はなんだ。
『あったかくなるとよりにおいがします。
これ、やばいです』
「んじゃ、俺も遥登の着よ」
『どうぞっ』
部屋の電気を消し、寝室へと歩みを進める。
これからもっと甘やかさないと。
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