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第1465話

浴槽の縁に腰掛ける恋人の長い脚の間に座り込むと、先程手渡した避妊具を受け取った。 コンドームを見てから長岡を見上げ、またゴムを見る。 これは管理医療機器だ。 いやらしいものではない。 大切な物だ。 だけど、胸がドッドッと跳ねる。 「遥登がゴム持ってんの良いな。 そそられる」 「……そ、んな事は…」 「勃ちそ」 艶やかな笑みに、もう見上げる事が出来なくなった。 恥ずかしい。 いやらしすぎる。 「口で開けられるか?」 「え……?」 「ココ、手ぇ使わないで開けれるか」 指で示されるのはボトムスのフロント部分。 えっちな本みたいな事を要求された。 だけど、頷く。 したい。 「やって、みます」 思いっきり顔を近付けないと口でどうにか出来ない。 頭を擦り付けるようにしフロントボタンを外すのは上手くいった。 次はチャックだ。 スライダーの引手を中々口に挟む事が出来ない。 小さ過ぎる。 股間でモタモタとする様は不様だろう。 けれど、上手くいかない。 「おら、もっと来いよ」 後頭部を押され顔全体が股間に埋まる。 やわらかくもなんともない下腹部。 そこまでして、漸く引手を挟めた。 あとは、唇を挟まないように下へとおろすだけ。 「あー、良いね。 えっろ」 えろいのは長岡の方だ。 スライダーを下ろすと男のにおいがする。 雄のにおいだ。 そんなにおいを纏う主はとても官能的。 「動画撮っとけば良かったな」 最後の方はやわらかな肉に鼻先を触れさせ無理矢理だ。 そうして、グッと下まで下ろしきった。 「お利口さん。 ん…?」 だけど、まだ。 下着も下ろしたい。 唇で食み引き下ろしていくと、自分にはない下生えが頬を擽った。 擽ったいがここで口を離す訳にはいかない。 だんだん腹の方がヤバくなってきたからだ。 量が少ないと言っても、直腸内の質量が増えた事は間違いない事実。 腹が痛くて舐める事を疎かにするなんて勿体ないだろ。 「ははっ、スキモノめ」 半勃ちのソレが顔を出し、三条の頬は無意識に緩んだ。

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