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第1467話
「ゴムの味大丈夫か」
「へーき、です」
口内には男の味ではなくゴムの味が広がっているが、においは確かに男の─長岡─のものだ。
だからか嫌悪感や異物感はない。
そもそも、ゴムの中でビチビチになっているモノも長岡の陰茎だ。
それだけで嬉しいと思える。
ゴム越しでも口にしている事実は変わりない。
「美味そうな顔しやがって」
もぐもぐと欲深く頬張る顔は、そんな顔なのだろうか。
自分では分からない。
だけど、長岡のだから。
好きな人のモノだからそう思う。
愛おしい人の一部だから愛おしい。
なにも間違ってはいない。
「ん?
どうした」
べーと出した舌で根本から先まで裏スジをなぞり上げていく。
「は…、気持ちいな」
「……わん」
「ははっ、犬だもんな。
よしよし。
良い子だな」
良い子だと良いながら、長岡の足の裏が腹に触れた。
それだけならまだしも、ジワジワとカタツムリの進む早さほどの力を込めてくる。
それでも、腹が潰れていく。
「ん\"ん\"ッ」
我慢出来る。
出来るが、圧迫感がすごい。
鳥肌がたっている。
鼻から息を抜く事で落ち着けようとするが、上手くいかない。
「む\"……、ン\"」
「俺の犬は利口で良い子だ。
だから、我慢…な」
口の中で硬度を増してそれでもまだフル勃起の状態ではないソレに淫らに舌を這わせた。
ガチガチにして、イカせ……どうしたら排泄の許しが与えられるのか聴いていない。
最初から長岡の手の上での事。
三条も勃起し、裸に首輪。
腹を恋人から圧力をかけられ。
端から見たらすごい格好だ。
それでも、興奮しか感じない。
嬉しい。
こんな行為に喜ぶなんてよほどのマゾヒストだ。
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