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第1479話
部屋まで連れてこられると、あたたかい空気が肌を舐めた。
浴室もあたたかかったが、部屋は段違いだ。
やはりエアコンはすごい。
素っ裸でも大した問題はなさそうだ。
「机の上……は、乗れねぇよな」
「机の上に乗るのは……」
文化祭準備で椅子の上に乗るのも足がもぞもぞしてしまう。
これに関しては躾の面が大きいだろうが、殆んどの日本人は机の上に乗るのに抵抗を覚えるはずだ。
素直に、ちょっと……と伝えると長岡は直ぐ様それを机から取った。
「なら、ソファか。
バスタオル敷くから来いよ」
脱衣所から一緒に持ってきたタオルを敷き、ソコにディルドを生やした。
が、すぐに倒れる。
「張り付かねぇか。
ま、遥登ん中入ったら関係ねぇしな」
「え……あ、そう…です、ね……」
そう、なのか……?
楽しそうに準備している姿を見ると、違うとも疑問だとも言えない。
とりあえず頷いてみた。
首輪だけを身に付けた三条は長岡のほぼ隣にお座りをしている。
ただ、セックスの準備を見守るだけ。
長岡は下はパンツを身に付けなおし、上は先ほどの行為で若干濡れたスウェットを着ている。
寒くらないが、身体は冷えていないか気になってしまう。
「ん?
そんなに待ちきれねぇ?」
「……正宗さん、冷えてませんか」
「あぁ。
平気だよ。
つか、それを言うなら遥登だよ。
マッパで寒くねぇ?」
「大丈夫です……」
安心した顔をみせた長岡の手が伸びてきた。
大人しくされるがままで待っていると、首元でカチッと金属が触れ合う音がする。
先程の手からはリードが伸びていて、それが繋がっているんだとすぐに理解した。
「じゃ、時間もあんまねぇしやるか」
「……はい」
「ソファに乗って、入れられるか」
「……あの、……アレ、じゃないんですか」
「俺の?
アレが良いのか?」
「…………それは、」
長岡のが良いに決まってる。
そんな目で見れば、恋人はわしゃわしゃと頭を撫でてくれた。
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