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第1480話

ソファに上がった三条の目の前には長岡。 位置的に局部が丸見えで……というか、すべてが見られていて落ち着かない。 勃起した陰茎も、浮いた肋も、毛の生えていない恥丘も、全部が見られている。 しかも、首には大型犬用の首輪。 そこから伸びるリードは長岡の手へと繋がっている。 「反対、向いても……」 「ディルド銜えてるケツ丸見えにしてくれんのか?」 「……」 ケツはケツでとんでもなく恥ずかしい。 丸見えって言葉通りの意味だろうし、大きく拡がった粘膜を見られるよりは股間の方がマシなのかもしれない。 マシ……だよな……? なんだか長岡の手の上に転がっている気もする。 口を一文字に結んで長岡を見詰めた。 そんな事をしたって意味はないと分かっているが、羞恥心のいくらが伝わってくれれば……いや、伝わっても長岡なら喜ぶだけだ。 そっと腕で股間を隠しながらお座りのポーズをする。 にこやかな長岡はローションボトルを手渡してきた。 「……ありがとう、ございます」 「ローション渡されてありがとうって言われんのか。 良いな。 得役だ」 「変な意味じゃ……」 声が上擦ってしまい、口を覆い隠す。 期待していると全身が伝えてしまっている。 セックスを期待していると、伝えてしまっている。 恥ずかしい。 あさましくて恥ずかしい。 はしたなくて恥ずかしい。 リードを引かれ、その先へと視線を移した。 そこには大好きな人がいる。 リードを持ってはいるが、優しくて愛情に溢れた人だ。 そんな人に偽りの気持ちを伝えてなんの意味がある。 自分の保身か。 大切なのはなんだ。 見失ってはいけない事は。 三条は意を決し口を開いた。 「お、俺……正宗さんに見られるの、ずごく…恥ずかしくて……だけど、それ以上に…その……やらしいこと、期待……して……」 「ん。 期待してくれてんだ。 嬉しいよ。 ほら、俺も期待してる」 下着の上からでも解る興奮。 それを見てゴクンと生唾を飲み込んでしまった。 だけど、今は、それで良いのか。 久し振りのセックスだ。 セックスといっても良いのか分からない行為だが、それでも嬉しい。 ウイスルなんて今は無視だ。 それくらい、許してください。

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