「七音！」 あっという間に抱きあげられた七音は、もふもふのヒュドゥカの首にしっかりと手を回す。ベッドに下ろされたそのまま、ヒュドゥカを抱き寄せた。 「俺も、愛してます」 これで本当に伝わるだろうか。不安に思う七音だったが、太もものあたりにぐんと猛った雄が触れたのが分かり安心する。 「七音……辛かったらちゃんと言ってくれ」 「うん」 人間同士のように口と口を合わせるのは難しい。だが長い舌でヒュドゥカは七音を愛してくれる。しかかりと舌が絡むとそれだけで股間が濡れたような気になった。 激しく口づける合間に、七音の服が抜き去られる。 「興奮して壊す前に準備をさせてくれ」 そう言うとヒュドゥカは七音の足をぱっと開き、その奥まった場所に舌を伸ばした。当然収縮したままの蕾みは固い。だがヒュドゥカは何度も何度もそこを舐め解し、緩んだところでぐっと押し入ってくる。 「あ、ひゃ……ぅ！」 発情していなければ、酒も入っていない。まったく素面な状態でそんなことをされ、羞恥で悶える。だが足はしっかりと持ち上げられており、七音が上半身をくねらせたところでヒュドゥカはぴくりともしない。 「や、あ、っ、そこ……！　ひぅ」 少しずつ奥まで届き始めた舌先がある個所を押すと、全身がびりびりと震えた。 「だめ、あ、漏れる……からっ」 七音が過剰に反応しているのを知ってヒュドゥカがそこばかり舌先で押してくる。そうされているとおしっこを漏らしそうな感覚がせり上がってくる。 嫌だ、やめてと七音が言うのに、ヒュドゥカは容赦しない。辛かったら言ってくれと言ったくせに、全くやめる気配はなかった。 「あ、や、だめっ！」 ぴんとはったつま先まで稲妻のような痺れが伝った。そして触れられもしていない雄の先端から白濁した飛沫が飛ぶ。 「だいぶ解れてきたな」 そう言いつつも、ヒュドゥカの舌はなかなか七音の奥から出ていかない。感じる一点だけを攻められることはなかったが、そこを掠めるたびに七音は何度も腰を跳ねさせた。 「も、や……はやく、ヒュドゥカの……っ」 手を伸ばしても触れられはしないが、七音の腿裏に確かにヒュドゥカの猛りが押しあてられている。それだけでも大きいのだろうと想像がつく。 「待て、香油を塗ってからだ」 そうしなければ濡れないのだからと、たっぷりの香油が奥に注がれ、ヒュドゥカは同じものを自らの雄にも塗った。 「いいか？　七音」 「うん……ヒュドゥカ」 ぐぐっと入り口を押される。だが到底サイズが合っていないような気がする。それでも根気よくヒュドゥカが腰を押し出しているうち、ぬるんと先端が入った。 「あ……っ！」 「痛むか？」 「ううん、いい……気持ちいい……」 「う、」 小さくうめき声を上げたヒュドゥカは腰を押し出すペースを速める。すると少しずつ少しずつ先端から潜り込み、七音の気持ちいいところを擦って奥へと進んでいく。そのせいか一度萎えた雄は立ち上がり、先端からとろとろと透明な蜜を垂らしている。 「ああ、いい……最高だ。七音」 「ん……」 苦しいよりも、もっと奥まで来て欲しいという気持ちのほうが大きい。大きく息を乱しながら腰を使うヒュドゥカに愛しさしか感じない。 「あ、あ……もっと、来て……ヒュドゥカ」 「まったく、おまえは、魔性だ、な……」 ズンと大きくひと突きされ、七音は一番奥でヒュドゥカを感じた。 「動くぞ」 予告をしたヒュドゥカは、ストロークの幅を変えながら七音を攻める。 「あ、も、や……あっ、っ……！」 「苦しいか？」 「ううん、気持ちいい……もっと……」 「吸いついてくる」 信じられないとヒュドゥカは漏らしながら、その動きの速さを増していく。そして七音が何も考えられないほどの愉悦に飲みこまれた時、熱い飛沫が体の奥を濡らしていくのをうっすらと感じていた。