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何、なんなんだよ、何した?
そう聞きたかったのに、そこをさらにぐりぐりムニムニされて俺はまともにしゃべれなくなった。
「あぁっ、や、やぁっ、ひ、い、いぁ、あ、や、あ、あ、な、何ぃ、や、あぁぁっ…… っ!」
バカみたいに腰を跳ねさせながら、俺は自分の濡れたちんこがぱちんぱちんと下腹に当たるのを感じていた。
本郷…… 口も手も離してる!
それに気づいた俺は、愕然とした。
だって、だって…… じゃあ、いま触られてんのは、な、中、から……っ!?
「や、やぁ、だぁあ、あ、や、やだ、やだぁぁ…… っ!」
俺は孔を触られること以上に、そんなとこで感じてる自分がすごく恥ずかしくて、とにかく指を抜きたくて、力の入らない脚で腰を引こうとした。
そうしたら本郷が、下から俺の腰に左腕を回してグッと抱え込んで、暴れてた俺のをまた、喉の奥まで咥え込んだ。
「や…… っ!やあぁっ!あ、あぅ、やだ、抜いて…… っ!指、指いぃぃ…… っ!」
こんな…… ケツの孔に指入れられて気持ちいいなんて、しゃぶられて秒殺よりずっと恥ずかしいっっ!!
本郷が、中に入れた指で、そこを容赦なく押す。撫でて、こすって、弱く、強く、押して、2本の指で、揉む。
柔らかい舌が、生き物みたいに竿を舐めながら、唇が幹をしごく。
本郷の頭が、上下に激しく揺れる。
じゅぷ、じゅるる、じゅぷ、じゅぶぶ
卑猥な音が、耳を侵す。
俺は本郷の茶色い髪を両手で掴んで、快感の波に耐えようと唇を噛んだ。
「んんんぅん、んぅ、んんーーーー っ !!」
…… 5分なんて、とてももたなかった。
本郷は、口を離すタイミングがわからなかったんだろう。俺が髪を掴んでたせいもある、かもしれないけど。
口の中に放出することはギリギリ避けられたものの、俺の先っちょから噴射したものは本郷の首に、そして顔にも、かかった……
少し驚いた表情 のあいつの頬に、小鼻に、白濁が飛んでいて。
が…… 顔射……
俺はもうほんと居たたまれなくて、仰向けの顔を両手で覆った。
死ねる……
「ひぅあっ!」
恥ずかしすぎる排泄感を残して、突然本郷が指を抜いた。
その指からゴムを外して、ゴミ箱に投げる。
「あーー…… 」
右手で目を押さえた本郷が眉根を寄せる。俺の腰の下にあった左腕も、ゆっくりと引き抜いた。
「目に入った…… 」
「ぅえ!?」
「まともに入った…… すげえなコレ。うわ、なんか、見えねえし。」
本郷はベッドに左腕をつき、うつむいて右目を押さえている。
俺は上半身を起こして、本郷の顔を覗き込んだ。
「痛ぇの…… ?」
「や…… 痛いっつうか、なんか、ぼわんとする…… まぶた、3倍に腫れたみたいな感じ。」
本郷は俺の隣に座ると、手を離して短い瞬きを繰り返した。
しかめた顔も、まぁなんつーかイケメンだ。
目に入っているのが男のアレだってとこが、とにかく残念だけど。
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